長い歴史の中で、これまでに苦労はありましたか
私は18歳で入社して今年で42年なので、さまざまありました。最も大きな波は、2008年のリーマンショックと、2011年の東日本大震災。お客様である製造業が生産ストップすると、どうしても鉄鋼業は影響を受けます。ちょうど東京工場の移転と集約のタイミングでもあったので、退社される方、他社に移籍される方もいました。
厳しい時代だったのですね
リーマンショックは、誰もが経験したことのない厳しさと言われました。そして、もうすぐ立ち直るという時に、未曾有の東日本大震災があり、多くの方々が被災されました。
昔とは何が変わったのでしょうか
まずは、より安定的に高い利益が取れる仕事にシフトしたことです。これだけで先が見通せるようになりました。また、福利厚生だけではなく、働きやすい職場環境作りや人材育成にも力を入れるようになりました。
現在の社長は、会社の社会的責任や危機管理について、業界の先陣を切った取り組みをしています。私は、私のいる間に強い会社にしていきたいと思っています。今、どんどん仕組みが変わっているんですよ。
強い会社になるために、どんな計画がありますか
たとえば、ある会社では営業だけでなく現場の人もお客様のところへ行くそうです。現場の人が熱い思いで応えるとお客様も納得される。現場の人にとっては、自分の会社だけでなく世の中の変化がわかる。とても統率のとれた組織だと思いますし、実際にそういった会社は伸びています。当社でもこのようなことは可能なんです。
ありがたいことに、村山鋼材は設備力や技術力で選んでいただけることが多いです。しかし、それだけでは駄目だと思うのです。社員全員がお客様に愛情を持ち、お客様のために何ができるか一つ方向を向いて考える。そういった人間力に支えられた会社を、目指していきたいですね。